外国人観光客増やすなら空港から変えよ

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外国人ビジネスマン

私は海外旅行が好きだが、いつのときでも苦慮するのが成田への足だ。

フライトの時間から逆算して2時間前に到着しようと思ったら、横浜を3時間半前に出る成田エキスプレスに乗らないと間に合わないのだ。
もちろん東京でさえ3時間前、新宿は横浜とほぼ同レベルだ。

で、今の日本の住宅事情で横浜や新宿から徒歩5分なんてところに住んでいる人は少数だから、大多数の人は最低でもフライトの時間から逆算して4時間以上前には自宅を出ないと成田空港へは着けないということになる。

以下の記事を見る限り、市内へのアクセスが調査項目にあったかどうかはわからないが、少なくともこの点における成田空港の評価は最低に近いものがあるだろう。

それに関連して最も大きな欠陥は、他都市へ行く際の国内線への乗り継ぎがあげられるだろう。
一部を除いて国内線への乗り継ぎは、羽田空港まで行かないと行けないし、リムジンバスで行く場合を除いて、電車で行く場合は英語がほとんど通じない中で、路線を乗り換えないといけない。

しかも時間も金もかかる。
ちなみに、以前は成田空港から羽田空港行きの京成電鉄があったが今はないようだ。
それだけ需要がなくなったということだろう。

もはや成田空港は首都圏在住の人だけが使うローカル空港となってしまったというのが実情だろう。

かねてより大前研一氏が言っているように、「地方在住者は、成田など使わずにソウルへ飛んで、そこで乗り換えて欧州やアメリカへ旅行している」という現実が民間電鉄会社の時刻表に出てるのだ。

これは小泉「掛け声内閣」のプロジェクトである、Visit Japan Campaign (Yokoso! Japan)も台無しとなる欠陥だ。

少なくとも2002年日韓W杯のときにこれを変える絶好のチャンスだったのに、土建業界を潤すために時間と金を費やして地方財政を悪化させただけで終ってしまった。

いくら一部の企業や個人が頑張っても(2004.9.20「Yokoso! Japan」)国の積極的なバックアップがないとどうしようもないのだ。
他国では観光行政は、大臣を置いていることろすらあるのに、日本は国土交通省の一部局、しかも探すのに苦労するくらいのリンクの扱いだ。
日本における観光行政の地位を如実に物語っているとは言えないか。

そして、前出の大前氏曰く、「これからのアジアのハブ空港はソウルの仁川(インチョン)や香港である」という言葉は以下の記事で裏付けられたとも言える。

仁川(インチョン)は行ったことがないが、香港(チェック・ラップ・コック)シンガポール(チャンギ)は確実に成田より使い勝手がいいからだ。

首都圏の人間しか使わない成田国際空港、これじゃ形だけ特殊法人を株式会社にしてもダメである。
果たして中部国際空港はどうなるのであろうか?

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世界の空港満足度調査、トップ香港 アジア勢が上位 (2005.3.24 CNN Japan)

世界各国の空港管理組織などで構成する国際空港評議会(ACI/Airports Council International)と各国の航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA/International Air Transport Association)は23日、共同で行った世界の空港満足度調査2004年度版の結果を発表、総合トップに香港国際空港が選ばれた。(Travelers Rank Hong Kong International as Best Airport Worldwide)

続いて韓国ソウルの仁川(インチョン)、3位シンガポール・チャンギ、4位マレーシア・クアラルンプール、5位アラブ首長国連邦・ドバイと、アジア勢が上位を占めた。

地域別の結果は、アメリカ大陸の首位はカナダ・ハリファックス、2位は米国ミネソタ州ミネアポリス、3位米カリフォルニア州サンディエゴと、北米勢が上位だった。

欧州では、デンマークのコペンハーゲンが首位で、フィンランドのヘルシンキが2位、続いてギリシャのアテネだった。

アジア地域は、総合順位と同じく、1位香港、2位仁川、3位シンガポールだった。アフリカ・中東地域ではドバイがトップで、2位と3位はそれぞれ、南アフリカのケープタウンとダーバンだった。

調査は、世界の主要40空港を利用した65,000人を対象に、搭乗前に31項目にわたるアンケートを実施。
空港施設や安全性、出入国手続き、各航空会社のサービスなどの満足度を調査した。

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