石井議員の死の陰でふざけた奴らが笑っている

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外国人ビジネスマン

事件の日の朝、いつものように夫を送り出した直後に悲鳴を聞いた。
少し前、夫は「近いうちに日本がひっくり返るほどの重大なことを発表する」と言っていた。

故石井議員の妻ナターシャさんの言葉だ。
彼ら夫妻が日本の政治・経済の腐った裏側がナターシャさんの故郷であるロシアと同レベルであることを認識していなかったことが石井議員を志なかばで失った原因の1つだと私は確信する。

東京の中でも高級住宅街のイメージがある世田谷区に住んでいればそんなことを思ってもいなかったのだろう。

しかし、彼女の言葉から推察するに自宅に盗聴器が仕掛けられていた可能性は高いし、そうでなくても彼は政官財の腐った奴らとそれに通ずるマスコミとヤクザには疎まれていても不思議でも何でもない。

いつ殺されもおかしくない状況だったのは想像に難くないのだ。
事実、彼が暗殺された後、彼の遺志を引き継いで、「政官財の腐敗を糺す」と言った野党議員はいない。

もしかすると、いたかもしれないが報道すらされていないことに、この国のエスタブリッシュメントが腐りきっていることを物語っている。

ベンジャミン・フルフォード(Bejamin Fulford)の「日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日」を読むまでもなく、バブル崩壊以降の「失われた10年」はヤクザに蝕まれた10年だ。

バブル期に政官財、特に銀行が彼らを表舞台に出してしまったのだ。
その象徴が竹下元首相で、彼はヤクザのおかげで首相に就任したと言われ、彼の元秘書の青木氏は「金屏風事件」で東京地検に出頭の前夜に謎の自殺を遂げている。

日本の不良債権のほとんどはヤクザがらみだと言われ、ヤクザの痰壷と言われた銀行は枚挙にいとまがない。
銀行に就職した体育会系の行員は債権回収部隊でヤクザの相手をするのが仕事だというところもある。

一方でマジメに働いた預金者の金は最終的にヤクザの懐を潤し続けている。
つまり銀行に預けた金は銀行が買い続ける国債を通じて、郵貯に預けた金は財政投融資を通じてヤクザ議員の懐を潤すだけの公共事業にジャブジャブと注がれているからだ。

今でも時折ニュースになるはずだ。新空港や整備新幹線のことが・・・
それを断ち切ろうと努力した石井議員は暗殺された。
彼の死を心から喜んでいる日本人は非常に数多いと私は確信している。

来る7月11日に参議院選挙がある。
私は当然のことながら投票に行くが、ほとんど選挙結果に期待はしていない。
なぜならデタラメな政治運営が続く与党を他国のように倒そうというエネルギーが国民になさそうだからだ。

これで、都市部(1区)ですら自民党が勝ちを収めるようなことが相次ぐならば、近いうちに、そう具体的には団塊の世代(ベビーブーマー)の大量退職が一段落する2010年前後には多くの国民が悲劇のゴングを聞くことになるだろう。
もちろん、私はそんなものを聞きたいとは思わないけどね。

石井紘基議員殺害事件、被告に無期懲役判決 東京地裁 (2004.6.18 朝日新聞)

2002年10月に民主党の石井紘基衆院議員(当時61)を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた右翼団体代表で書籍販売業の伊藤白水被告(50)に対し、東京地裁は18日、求刑通り無期懲役を言い渡した。

成川洋司裁判長は「被告の蛮行は、国会議員の活動を暴力的に侵害し、民主主義の存立を脅かした。
謝罪や反省もなく、思考方法は極めて異常で法規範無視の態度は甚だしく、矯正可能性はほぼ皆無だ」と量刑の理由を述べた。

判決によると、伊藤被告は2002年10月25日午前、東京都世田谷区の石井元議員の自宅前の駐車場付近で、持っていた柳刃包丁で石井元議員の左胸などを刺して死亡させた。(記事:毎日新聞Guardian Unlimited

動機をどう認定するかが注目されていたが、判決は「客観的な事実から、被告の内心を解明するのは不可能。
甚だ遺憾だが、動機の詳細を解明することは困難だ」とし、「何らかの理由により憤懣(ふんまん)の情を募らせ、殺害を決意した」と述べるにとどまった。

公判で被告は起訴事実を認めたうえで、「自分が右翼の大物に口利きして、石井元議員は2700万円の資金提供を受けたこともあるのに、恩をあだで返され、恨みがあった」などと動機を供述していた。

判決は、こうした被告の説明を「妄想とも思える荒唐無稽(こうとうむけい)な供述」と一蹴(いっしゅう)。検察側の「被告の特異な性格傾向が起因」との主張についても、判決は「主な動機とするには疑いが残る」と退けた。

被告は、事件直前には、住んでいたアパートを賃料不払いにより退去させられた。

石井元議員は秘書などを経て1993年に初当選し、3選を重ねた。
「政官業」の癒着やオウム真理教問題、鈴木宗男前衆院議員の疑惑を熱心に追及した。戦後、国会議員が殺害されたのは、浅沼稲次郎・社会党委員長(1960年)、丹羽兵助元労相(1990年)、山村新治郎元運輸相(1992年)に次いで、4人目。

■なぜ・・・疑念晴れぬ遺族

なぜ命まで奪われなければならなかったのか。石井元衆院議員の妻ナターシャさん(59)と娘のタチヤナさん(32)は、殺害の「本当の理由」を求めて法廷に通い続けた。
伊藤白水被告の説明や、判決を聞いても、答えはみつからなかった。
伊藤被告は判決言い渡しの間、時折うなづきながら、静かに聞いていた。無期懲役の主文にも動じることはなかった。

傍聴後に記者会見したナターシャさんは「判決には満足できない。裁判は、私が期待していたのとは全く違っていた」と話した。

伊藤被告は、反省や謝罪の言葉を一切口にしなかった。それどころか元議員に落ち度があるかのような発言を繰り返し、法廷にいるナターシャさんにも、中傷する言葉を投げつけた。

耐え忍んで傍聴を続けたナターシャさんは3月の公判で「紘基さんの胸に刺さったナイフは、今も私の胸に深く刺さったまま。一生抜けることはない」と語った。

冷戦下のモスクワで留学生だった夫と知り合った。「私が日本にとけ込むことができたのは、主人の忍耐力と包容力のおかげ」
事件の日の朝、いつものように夫を送り出した直後に悲鳴を聞いた。
少し前、夫は「近いうちに日本がひっくり返るほどの重大なことを発表する」と言っていた。
それが何かわからず、疑念が晴れない。
「本当に単独犯だったのか。背後に誰かいるのではないか」


タチヤナさんは「国会議員を暴力で封ずるのは、民主主義を脅かす重大な挑戦。死刑を望みます」と法廷で訴えたが、検察側の求刑は無期懲役。
判決も「判例における量刑の基準を考えると、極刑には躊躇を覚える」と述べた。
遺族の代理人として一緒に傍聴を続けた紀藤正樹弁護士も「典型的な逆恨み事件だが本当にそれだけで殺害するのだろうか」と話した。

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