暗いニュースが続く中、証券市場だけは明るい話題が多いようだ。
昨年の春から回復基調が続く市場で、何を隠そう私が「投資」というものに足を踏み入れるきっかけを作った人物がこの野沢社長だ。
と、いっても私が野沢社長に何か教えを受けたというわけではなく、彼の記者会見を見て、もはや日本人サラリーマンが神話としてきたライフプランが完全に崩壊したと、体中に電流が走った瞬間だったからだ。
もし、彼の記者会見に私が何も感じるものがなければ、パソコンのスキル(主にエクセル)の習得も投資の勉強も英語の勉強もしなかったと、強く断言できるからだ。
今じゃ私の周りにいる人は信じないかもしれないが、山一倒産以前の私はパソコンなんて「おたく」のいじるもの、株式投資なんて「金の亡者」のするもの、という平均的日本人の認識を強く持っていたのだ。
特にWindows95の発売のときは、徹夜で商品に群がる人たちを見て「バカじゃないか」と笑っていたぐらいなのだから・・・
ある意味では私の恩人(!?)である野沢氏が社長として復帰する。
一度は第一線から外されるハメになった彼が66歳になって再登板したということはリストラで職を失った中高年世代にとっては明るいニュースとなるかもしれない。
もっとも社長職復帰は彼が山一証券で日の当たるところを歩いてきた故のことかもしれないが、雇用情勢も多少はよくなってきたおり、あえてエールを送りたい。
頑張れ!野沢社長!
山一の野沢氏が証券界復帰 6月、中堅の社長就任へ (2004.4.14 共同通信)
1997年11月24日に経営破たんした山一証券で最後の社長を務め、「社員が悪いんじゃないんです」と涙ながらに従業員をかばって話題となった野沢正平氏(66)が、中堅のセンチュリー証券(日産証券)(東京)の社長として証券界に復帰する。
同証券は14日、既に1日付で特別顧問として迎え入れた野沢氏の社長就任を内定し、6月10日の株主総会と取締役会で正式に決定すると、発表した。
野沢氏は、同証券の親会社で商品先物大手の日本ユニコム(日産証券)の二家勝明会長に請われた。
記者会見した野沢氏は「果たして自分に証券会社を経営する自信はあるのか」と一時は自問したという。しかし、山一で培われた30数年に及ぶ証券マンとしての「血」が最近の相場の活況を受けて騒ぎ出したのと、二家会長の熱意にほだされて「思い切ってやってみよう」と、復帰を決意した。
野沢氏は2000年3月にインターネット画像配信サービスのベンチャー企業会長に転身し、2003年4月には建設会社の特別顧問に転じていた。
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