2016年6月15日付で掲載した「画期的な外貨両替アプリの『Revolut』、正式版はいつ日本で配布されるのか」、すっかりと忘却の彼方にいってしまっていたのだが、最近になって海外投資を楽しむ会の掲示板にアクセスしたら、何とRevolut(レボリュート)の日本語版が出ているというので、さっそくiPhoneにアプリをダウンロードしてみた。
ちなみに、サービスの対象国に指定されている居住者であれば、誰でもRevolut(レボリュート)を利用できる。
また、日本在住者の場合は、このアプリに海外送金機能があるため、マイナンバーの申告が必須となっている。
ところで、Revolut(レボリュート)のどこが画期的なのかと言うと、
- Mastercard又はVisaのデビットカードやクレジットカードで入金可能
- 原則として外貨両替手数料が不要(仲値での取引)
- 海外送金時の送金手数料が原則として不要(着金手数料や中継銀行手数料は別途かかる)
- 自動両替機能を使えば、外貨両替に指値を利用でき、外貨のまま口座に資金を保有できる。
- MastercardおよびVisaが使用できる場所において、140以上の通貨でのカード支払い、ATM引き出しに対応
- クレジット決済が信頼できない店舗に対応する使い捨てバーチャルカードの発行
- プレミアム会員(月額 980円、年額 9,800円)になると、LoungeKeyに対応する空港ラウンジの利用と、搭乗予定のフライトが1時間以上遅延した場合に、補償ラウンジパスを受け取れるSmart Delayの制度が利用可能。(参考:LoungeKey プランをアップグレードする プランをダウングレードする)
ざっと見た感じではこのような特徴がある。
このうち、外貨両替手数料が不要(仲値での取引)は、ほぼ同時刻で検証してみた。
触れ込み通り、ほぼ仲値(インターバンクレート)で両替できると思って間違いないだろう。
2020年9月14日のRevolutの両替画面 | 2020年9月14日のOandaの円ドルレート(仲値) |
なお、口座開設の際の情報入力はすべて英語で、本人確認(KYC=Know Your Customer)の書類(マイナンバーカード)は日本語のもので開設は完了したので、皆さんもそうされるといいと思う。
とりあえず、私自身、まだ口座を開設したばかりなので、使い勝手などはわからないところがあるが、日本語の情報としては、マイレージ、マイライフの2020年5月30日付の付のコラム「『Revolut』が日本上陸!トラベラー必須の両替・送金アプリを徹底解説」があるので、参考にされるといい。
なお、日本在住者は「クレジットカードで入金する際に無効になる機能は?」という項目に留意する必要がある。
簡単に言うと、日本のクレジットカードで入金したお金は、買い物でしか使えないのだ。
また、国内ATMからの現金引き出し云々の話は、おそらく「2018年版外国人旅行者が日本の銀行でお金を引き出す方法」と密接にリンクしていることで、一部の銀行からでしか引き出しはできない。
一方、デビットカードで円入金した資金は、Revolut(レボリュート)で外貨に両替し、海外送金すれば、ほぼ為替手数料なしで、海外投資資金として活用できる。
もちろん、そのまま置いておいて、海外旅行の際に使ってもいいだろう。
ただ、現金派の多い日本人旅行者の場合、ATMからの現金の引き出しは、原則として2%の手数料が発生することを念頭においておく必要がある。
さらに、Revolut(レボリュート)のプレミア会員になった場合に利用できる空港ラウンジ(LoungeKey)は、ほぼプライオリティ・パスと同等ということなので、ラウンジアクセスが目的で楽天プレミアムカードに加入したとしたら、その代替になるかもしれない。
ちなみに、このアプリを日本在住者が利用できるようになったのは2020年5月、何と海外旅行はおろか、国内旅行でさえ不自由だった新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発出されていた時期だから、ほとんど話題にもならなかったのも無理はない。(2020年5月29日 Impress Watch-日本上陸直前、話題の「Revolut」の最新事情を聞く)
そして、テストユーザーによる試行をパスして、今月晴れて、一般開放されたというわけだ。(2020年9月8日 TechCrunch Japan-英国のフィンテック「Revolut」が日本でも口座開設をスタート)
そうは言っても、日本から海外旅行へ行くのは相変わらず不自由だし、海外投資に関しても、マネロン防止策によって、諸外国の金融機関における非居住者口座の開設が規制されているのと、香港情勢の不透明さが災いして、海外送金に関する話題もあまり活発でない。
いろいろな情報が出るのはこれからなので、お得な情報があれば、今後掲載していきたいと思う。
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