9月の西丹沢滝めぐり(本棚・下棚)トレッキング

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西丹沢公園橋からの中川川の眺め

2019年9月の日帰り旅の最後を飾ったのは、去る25日の西丹沢(西沢)滝めぐりコース(本棚・下棚)のトレッキングだ。今回のアクティビティをトレッキングとしたのは、私にとっては、ハイキングにしては過酷だったからだ。

そして、今回のアクティビティの模様を詳細に書こうと思ったのは、ここに行った体験談を書いている人が、登山愛好家の方が多く、私のようなド素人が行った記録があまりないからだ。
もしかすると、ここは登山届をすることになっているほどのところなので、フトした思い付きで行くようなところではなかったのかもしれない。

西丹沢滝めぐりトレッキングの準備

神奈川県立西丹沢ビジターセンター

実のところ、私が西丹沢に行こうと思ったのは、軽く森林浴(ハイキング)をして、汗をかいたら日帰り湯(中川温泉ぶなの湯かくれ湯の里 信玄館)でのんびりするのが目的だった。

従って、9月上旬に、養老渓谷の滝めぐり遊歩道へ行ったときのような格好(ポロシャツ・短パン・スポーツサンダル)で、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)も突入したのだが、基本的には本格的なトレッキングをする格好の方が望ましかったので、ここに体験談を書いてみたいと思う。

もっとも、ほかの山好きブロガーの体験談を見る限り、私のような人はいないと思う。(笑)

ちなみに、雨が続いた後で、川が増水していたり、登山路が滑りやすくなっていると思われる日は、山登りに慣れていない人が、このコースのトレッキングにトライするのはお勧めできない。

必携の持ち物

西丹沢(本棚・下棚)滝めぐりマップ

基本的に、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)は、岩がゴロゴロした沢沿いの登山道がほとんどだし、木橋のない浅瀬を渡ったりするので、悪路を進むことを前提に準備した方がいいと思う。

  1. トレッキングシューズ(完全防水のもの)又は、沢登り用のシューズ
  2. 軍手
  3. 着替えとタオル、真夏は水着を着込んで行くと良い。
  4. 昼食と飲料

なお、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)マップを事前にダウンロードするか、西丹沢ビジターセンターに張り出されているもの(上の写真)をスマートフォンで撮影してからトレッキングに出かけよう。

私は、軽いハイキングと温泉のつもりで来たので、上記のうち、3と4しか持ってきてなかったし、靴は、つま先が保護されたスポーツサンダルだったが、それでも何とか踏破できたので、ここが初級者向けコースというのは、そういった意味では正しかった。

この、つま先が保護されているというのは重要で、そうでなければ、岩がゴロゴロした沢沿いの登山道を進むことはできない。

あった方が望ましい持ち物

  1. 防水デジカメ又は、スマホの防水キット
  2. 救急キット
  3. 虫除けスプレー(山ヒルの心配はないとのこと)

西丹沢ビジターセンターへのアクセス

小田急線新松田駅前バスターミナル

西丹沢ビジターセンターへ行くには、自家用車がある人は、それで直接行くのが最も便利だが、公共交通機関を使う人は、小田急線の新松田駅か、JR御殿場線の谷峨(やが)駅から富士急湘南バスとなる。
夏ダイヤ(7月21日から8月31日)に比べ、春・秋ダイヤは土日祝日はともかく、平日はかなり本数が減る。

富士急湘南バス 西丹沢温泉セット券

これは、小田急線の新松田駅前のバスセンターで売っていた「西丹沢温泉セット券」(2日間有効、2,250円)、往復割引のバス券(2,120円)と、中川温泉ぶなの湯の入浴券(700円相当)が付いたもので、バスの往復だけでもほぼ元が取れる。

ここで、電車からバスへの乗り継ぎの間に、駅前のコンビニなどで食料を仕入れておこう。
トレッキングコース内は言うに及ばす、西丹沢ビジターセンターにも食料品を売っているところは一つもない。

西丹沢滝めぐり(本棚・下棚)トレッキング

いよいよ、トレッキングの開始だが、その前に西丹沢ビジターセンターで、山の天候のことや、登山路の状態を確認した上で、登山届を提出しておこう。
万が一のときに届出をしていないと、捜索してもらえなくなるからだ。

また、トレッキングコース内は、ほぼ携帯電話は通じないので、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)マップをスマートフォンで写しておくと良い。

ちなみに、ここには更衣室もあるので、きちんとトレッキングスタイルに着替えをしてから出かけよう。
くれぐれも私の真似をしないように・・・(笑)

西丹沢ビジターセンターから第1堰堤へ

西丹沢公園橋から第1堰堤へ向かう

西丹沢ビジターセンターから出発して、西丹沢公園橋を渡るところから本棚、下棚(しもんたな)への滝めぐりはスタートする。

9月の平日ということもあって、私が西丹沢ビジターセンターで見かけた数少ない人たちは、きちんとしたトレッキングスタイルで決めている。
このとき、私は、彼らとは行き先が違うのだなと漠然と思っていたのだが、全くそんなことはなかったのだ。(笑)

第1堰堤

私は、トレッキングをスタートして、第1堰堤(えんてい=川水を他に引いたり、流れを緩やかにしたり、また釣り場をつくったりするために築かれる堤防。ダムより小規模。)に向かっている時点で、自分がポロシャツ、短パン、スポーツサンダルといった街中の散策スタイルでいることに違和感を感じていた。

ここが、養老渓谷の滝めぐり遊歩道のような整備されたところとは全く違っていたからだ。

第1堰堤

それでも私は、行けるところまで行ってみようと闘争心を掻き立てられていた。
なぜか、最後まで行けるような気がしたからだ。

第1堰堤から第2堰堤へ

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

第1堰堤の左側にある階段を越えると、見えてくるのがご覧の河原だ。
手前には木橋があるが、後方の木橋は流されてなくなっているのがおわかりになるだろうか。

西丹沢ビジターセンターのスタッフ曰く、2019年9月9日の台風15号の影響ではないと言うものの、橋が架かっていないことは変わりがない。

ちなみに、この浅瀬の川上側は少し深くなっていて、真夏なら子どもと水遊びができるだろう。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

どうやって渡るかと言えば、浅瀬に置かれた石の上を転ばないように渡るのだ。
もちろん、水量が少なければ、川の中を進むこともできるが、雨が続いた後などは、どうなるか説明の必要はないだろう。

これが真夏ならば、靴を脱いで裸足になって、川の中を歩くと気持ちがいいだろう。
私はどうしたかって?
もちろん、スポーツサンダルのまま、じゃぶじゃぶと川の中を歩いたのは言うまでもない。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

浅瀬を渡ると、いよいよ本格的な登山路の始まりだ。
畦ケ丸(あぜがまる)まで4.4kmという表示だが、ここから先は携帯電話の電波が入らないので、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)マップと、要所にある案内板を頼りに、目的地の本棚、下棚(しもんたな)を目指すことになる。

ちなみに、本棚、下棚(しもんたな)への道は、畦ケ丸(あぜがまる)へ行く道と同じところを通る。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

今回の滝めぐりも、私は防水デジカメのFinePix XP120を持参したので、それを使って自撮りする。
適当な岩の上にタオルを敷いて、それを三脚代わりにするので、アングルが限られるが、こればかりは仕方がない。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

9月下旬とはいえ、あまりにも暑いのと、先ほどのように川の中を渡らなければいけないシチュエーションに備え、短パンをバッグに仕舞って、水着だけになって歩く。
本当はそんな格好で歩くようなところではない気もするが・・・(笑)

滝に向かうのが畦ケ丸(あぜがまる)、戻る方向が西沢出合、こういった案内板が随所にある。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

ここが滝めぐりトレッキングコースの難所の一つだろう。
私が見た限り、川の上に架かる木橋はなく、遠方に見える丸太の上を歩くか、どこか水没していない箇所の岩を慎重に選んで歩くかの二択になると思う。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

川の水量は膝下のレベルなので、靴を脱いで裸足になって、川の中を歩くのが、最も容易く安全な方法だ。
あるいは、トレッキングと言うより、沢登り用の装備をしてきた方が良いかもしれない。

私は、最初の浅瀬で川の中を歩いたので、ここは何の抵抗もなく川の中を進む。
川の中で転んで、荷物ごと全身ずぶ濡れになるのは勘弁だが、それ以外は何の問題もない。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

第1堰堤から第2堰堤へ至る登山路の難所を越えると、後はスムーズに行けると思う。
酷暑の季節ではないが、日ごろの運動不足が祟って、ここまででも相当に堪えている。
でもトレッキングコースは、まだ始まったばかりなのだ。

第1堰堤から第2堰堤へ向かう

この写真にあるような川の上に架かる木橋が、このトレッキングコースの典型的な景色だ。
見た目よりは造りがしっかりしてるので、雨続きで滑りやすくなっていなければ、何の問題もないだろう。

第2堰堤

西丹沢ビジターセンターを出発して約45分、ようやく第2堰堤へ到着、私はところどころで写真を撮りながら来たので、登山愛好家の方が普通に歩けば30分でも大丈夫だと思う。

第2堰堤から第3堰堤へ

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

第2堰堤から第3堰堤までは約30分ほどの距離だ。
こちらは明らかに道とわかるところを歩くので、比較的スピードを上げて歩くことができる。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

畦ケ丸(あぜがまる)へ向かっているのを示す案内板を辿って前進する。
目的地の滝までどのくらいあるかわからないが、マイナスイオンをたっぷり浴びながら歩けるのは気持ちがいい。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

案内板のあるところを越えると、川の流れが緩やかになる。
川の水は綺麗だし、夏は、このあたりでも水遊びができそうだ。

今日は、トレッキングに出発してから、誰にも会わないというのが過言でないほど、人がいないので、それこそ大自然を独り占めという感じだ。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

ちなみに、西丹沢ビジターセンターで、川の水は飲めるかと聞いていた人がいて、スタッフは飲用に適さないと言っていたが、見た目は何の問題もなく飲めそうだ。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

ここを過ぎると、ちょっとした山越えの道が待っている。
木橋を渡りながら、絵になる景色があるときは、立ち止まって写真を撮る。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

ただ、疲れが出始めた身には、頑丈な木橋の上でも、少し怖い感じもするし、川に落ちたらどうしようとかいう思いが頭を過ぎる。
ここは気を引き締めて、慎重に渡らないといけないので、小休止してから行くのも一つの手だ。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

川を渡った後、小高い山を登ったところから下を眺めてみると、先ほど自分が渡ってきた木橋が見える。
この頼りなさげな木橋が、台風などの風水害でも流されないのは、大したものだと思う。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

小高い山を越えると、いよいよ第3堰堤が近づいてくる。
私の感覚で言えば、ここまで来れば、残り半分といったところだろうか。

第2堰堤から第3堰堤へ向かう

西丹沢ビジターセンターを出発して約80分、ようやく第3堰堤へ到着した。
ずいぶんと時間がかかったような気がするし、かなり疲れも出始めているので、日頃の運動不足を痛感する。

第3堰堤

ちなみに、第3堰堤は、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)マップにも写真付きで明示されているので、本棚、下棚(しもんたな)への通過点として目安になるところだ。
ほかの場所は堰堤としか記載されていないので、ちょうどここが道半ばであろうか。

第3堰堤

第3堰堤から西澤堰堤を経て下棚(しもんたな)へ

第3堰堤から西澤堰堤を経て本棚・下棚へ

第3堰堤から西澤堰堤へ至る道には、鎖につかまって登るところが1カ所ある。
私に言わせれば、鎖がなかったら登るのが大変だし、逆に降りるときは転がってしまいそうな傾斜だ。

私が今回のトレッキングコースで出会ったのは、西丹沢ビジターセンターで会った人を除けば、ここで私の写真を撮ってくれた男性を除けば皆無だった。

第3堰堤から西澤堰堤を経て本棚・下棚へ

そろそろ昼食でもと思っていたので、西澤堰堤は見事にスルーしてしまったようだ。
どんなところがお知りになりたい方は、「神奈川水めぐり-本棚と下棚への経路」をご覧いただくといいだろう。

第3堰堤から西澤堰堤を経て本棚・下棚へ

西澤堰堤の先にある木橋を渡ると、ベンチのある広場に到着する。
ここで先を急ぐとケガをする元になるので、小休止の意味でも、昼食にするといいだろう。

第3堰堤から西澤堰堤を経て本棚・下棚へ

ここが、西丹沢ビジターセンターから1.3kmとある。
約1時間半かかってここまで来たので、ちょっと時間をかけ過ぎだろうか。
当然ながら、3.5km先にある畦ケ丸(あぜがまる)まで、私の足で往復するのは不可能だろう。

第3堰堤から西澤堰堤を経て本棚・下棚へ

先程のベンチのあるところから、本棚と下棚(しもんたな)の分岐点までは、200mしかないのと、それほど道が険しくないので、5分ほどで着く。
ここから、左側の沢伝いに進むと下棚(しもんたな)へ、畦ケ丸(あぜがまる)方向へ向かうと、本棚に行くことができる。

下棚(しもんたな)

下棚(しもんたな)

本棚との分岐点から沢沿いに歩くこと5分ほどで大きな滝が見えてくる。
これが下棚(しもんたな)で、途中まで沢沿いの山道を歩いていた私は、滝の近くまで行くのに大きな選択を迫られていた。

下棚(しもんたな)

平たく言えば、途中からは道がなく、大木の幹に掴まりながら、崖を伝わって行くか、どこかで下へ降りて沢の中を歩くか、あるいは沢沿いに道があれば、そこを進むかということだった。

何しろ、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)マップにもこう明記されている。

分岐から滝までは道がありません!看板から先は、沢沿いを気をつけて歩いてください。

下棚(しもんたな)

私は崖を伝わって行くことにした。
仮に下へ降りるにしても、危うさは同じくらいのレベルと思われたし、沢の中を歩くのは、帰りの体力を消耗しかねないので避けたかったからだ。

下棚(しもんたな)

下棚(しもんたな)に到着、真夏の時期なら滝壺に飛び込みたいくらいだったが、さすがに、水が冷たかったし、ここで水遊びをしていると、これからの行程に支障が出るので、記念写真だけでやめておいた。

下棚(しもんたな)から分岐点へ戻り本棚へ

分岐点から本棚へ向かう

下棚(しもんたな)から分岐点へ戻り、そこから本棚へ向かう。
分岐点からの距離は本棚の方があるが、少なくとも道があるだけ本棚へ行く方が歩きやすい。

分岐点から本棚へ向かう

本棚へ向かう道も、沢沿いの道を歩き、木橋が見えたら渡るの連続だ。
下棚(しもんたな)との分岐点へ戻ってからの行程は約30分、思ったよりも距離がある。

分岐点から本棚へ向かう

沢の左側(写真上)と、木橋を渡った右側(写真下)の双方に、本棚への方向指示がされた看板がある。
どうやら、右側の看板(写真下)のところにある木製の梯子を上ると、畦ケ丸(あぜがまる)の山頂へ行けるようだ。

分岐点から本棚へ向かう

ここまで来れば本棚まではあと一息、5分ほど歩けば目指す滝が見えてくる。

分岐点から本棚へ向かう

本棚を目の前にして、後ろを振り返ると、こんな山道を登って来たのだと感慨深くなる。(笑)

本棚

本棚

これが本棚、西丹沢ビジターセンターのスタッフ曰く、是非見てほしい滝の一つとのことだ。
彼は、この日の午前中に本棚まで往復したと言い、水量も多くて、迫力ある写真が撮れたと言っていた。(2019年9月25日 西丹沢ビジターセンターブログ

本棚

この日は水量が多かったので、左側だけでなく、右側の滝も見られた。

本棚

ここまで来れば、畦ケ丸(あぜがまる)へ行かない限り、後は帰るだけなので、のんびりと食事をしたり、水遊びをする人も多いと言う。

本棚

下棚(しもんたな)では記念写真を撮っただけだが、ここでは水遊びができるか試してみる。
しかしながら、9月下旬では外は暑くても、滝の水はさすがに冷たい。

本棚

真夏なら気持ちよさそうな冷泉が目の前にあるが、さすがに入る気にはなれない。(笑)

2018年9月に泊まったジャカルタのゴールデン・チューリップ・パッセール・バロー(Golden Tulip Passer Baroe)の屋外プールと、どちらが冷たいかというレベルだが、あちらで耐えられたのなら、こちらでも大丈夫と思ったものの、全身を滝壺に浸けるのは勇気が必要だった。

本棚

でも、結局は腰まで水に浸かるハメになったのはご愛敬、これまでのように、足だけ水に浸けるつもりが、自撮りのポーズを取っていたら、思わぬ深みに足を取られたのだ。
水遊びするつもりで、ポロシャツも脱いでいて良かったと思ったのも束の間、やはり、長時間いられるほどの水温ではなかった。

本棚

本棚から西丹沢ビジターセンターへ帰還

10時前に西丹沢ビジターセンターを出発して、昼食の休憩を挟んで、3時間かけて下棚(しもんたな)を経由して本棚まで来た。

これから帰るとしたら、私の足では1時間半かかるので、何時の富士急湘南バスに乗れるか確認してみる。

脇目も振らずに直行すれば、14時40分発のバスに間に合うかもしれないが、すでにお疲れモードなので、それはとても無理、15時40分発なら中川温泉入口バス停で下車して、中川温泉ぶなの湯で休憩してから帰れる。

ちなみに、本棚のような山奥では携帯の電波は入らないので、バスの時刻表は印刷しておくか、紙にメモしておいた方がいい。

第3堰堤から第2堰堤へ戻る

そして、本棚を意気揚々と出発した私、一気に第3堰堤まで戻る。
このまま行けばと思ったのだが、さすがに疲れたので、往路で水遊びをしようと思った清流のところで小休止をすることにした。

本棚で腰まで水に浸かってしまったので、もはや何の抵抗もなく、水着だけになって川に入って行く私、信じられないことだが、ロシア人や北欧人のように冷水でも泳げるものだと感心、慣れとは恐ろしいものだ。

第1堰堤周辺の河原にて

汗が引いたところで、気を取り直して帰途を急ぐ。
急ぐと言っても、整備された遊歩道ではないので、途中の写真撮影の時間が省ける程度だ。

しかしながら、第1堰堤まで戻ってきたとき、中途半端に時間が余っていた。
西丹沢ビジターセンターのスタッフは、私がトレッキングに出発する前に、バスの時間が合わなければ、中川温泉まで歩けばいいと言っていた。

距離にして4km、滝めぐりトレッキングに行く人なら、舗装された道を1時間歩くことなど苦でもないと思われているのだ。(もちろんタクシーを呼んで、それで行くことも可能)
しかし、私にはそんな気力は残されていなかったので、その代わりに、水遊びをして時間を潰すことにした。

そして、私は帰りのバスに乗った途端に深い眠りに落ち、気がついたらJR御殿場線の谷峨(やが)駅に着くことがアナウンスされていた。
もはや、中川温泉どころではなく、そのまま小田急線の新松田駅から帰宅したのは言うまでもないことだった。

未使用の「ぶなの湯の温泉入浴券」はどうなったかというと、発売日から2日間しか有効でないし、新松田駅の販売窓口での払い戻しもできなかったので、そのままごみ箱へ直行することになった。
有効期限がなければ、ヤフオクメルカリで売れたかもしれないけどね。
もっとも、この割引チケットは、前述したように、温泉入浴券を使わなかったとしても、大した損失は出ないので良しとしよう。

最後に

今回、私はフトした思い付きから西丹沢(西沢)滝めぐりコース(本棚・下棚)へ足を踏み入れることになった。
ただ、ここは、西丹沢の滝めぐりコース(本棚・下棚)マップに書かれているように、本来は、事前準備が必要なところのようだ。

西丹沢ビジターセンターのスタッフ曰く、新緑や紅葉の季節もいいですよとのことだが、私のような素人にはキツイかもしれない。
それこそ、きちんとしたトレッキング用の装備がないと、沢の中をじゃぶじゃぶ歩くことなどできないからだ。

逆に、真夏なら「神奈川水めぐり-本棚と下棚への経路」の一節にあるように、幼稚園の遠足も来ているらしいので、水遊びも楽しめるような、素人が行けるコースになるだろう。
そうでなければ、夏の軽装のまま行った私が、何も言われずに送り出されるはずがないからだ。

ここは真夏のアドベンチャーとしてはおススメだ。
西丹沢ビジターセンターのスタッフが言うように、「コースも覚えたことだし、また来てください」ということになるだろう。
とりあえず、このトレッキングコースは、ダイエットしたい人には最適なところだと言っておこう。(笑)

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