ゴールデンウイーク中に国内旅行をしたことは何年ぶりのことだろうか。
少なくとも2004年、2006年と、2009年以降は毎年海外旅行をしているし、2005年、2007年、2008年のゴールデンウイークは何もせずに執筆活動(!?)をしていた形跡があるので、2003年以前、つまり10年以上、国内旅行とは無縁だったということになる。
もちろん、1泊2日の温泉旅行程度はあったかもしれないが、要するに、そのとき以来ということになろうか。
なぜこんなことを書いたのかというと、今回の北海道旅行中(5月3日)にATMを使おうとしたら、「他行キャッシュカード(ゆうちょ銀行を除く)はご利用いただけません。」との警告が貼り出されていた銀行が多かったからだ。
そこで、レストランや土産物屋でクレジットカードが使えるか確認してから入るといったことを繰り返さないとならなかった。
結局のところ、ホテルの近くにあったセブン銀行(セブンイレブン)で他行のキャッシュカードが使えたので、お金を下ろすことができたのだが、何たる不便な国だと思った。
メンテナンス中とか白々しい貼り紙をしてある地銀もあったが、それなら該当銀行のATMは使用不能だろう、と毒づきたくなるレベルだった。
海外旅行へ行くか、自宅で引き籠っている分にはこうした悲哀を感じることもなかったのだろうが、下手に国内で遠出して散財したからこういった憂き目に遭うのだろう。
雨が降り出しそうな小樽でATMを探してうろうろしていた私は、京都や奈良で金を下ろせずに困っている外国人と何ら変わらなかった。
私が2010年3月28日に書いた「訪日外国人旅行者を困惑させる銀行ATMのバリア」は、別の形で日本人にも襲いかかっている。
都市部ではあまり被害はないかもしれないが、夜間や休日における他行ATMの利用制限は、地方の観光地へ行くと、よりいっそう困惑度が増す。
1泊2日程度の旅行では手持ちの現金が不足するということはないだろうが、都市部にいるつもりで、いつでも現金が下ろせると油断していると、コンビニのATMでさえ使えないハメに陥ることだろう。
ところで、昨年の12月12日付の産経新聞には、観光庁の要請でようやく都銀がATMのバリアを取り払うようにする、と報じられた。
私も要望をメールで観光庁に送った甲斐があったというものだが、観光客にお金を下ろさせないようにしていると、消費も減るということを実体験を踏まえて強調しておきたい。
また、都銀だけでなく、是非とも地銀も同じようにやってもらいたい。
なぜなら、今後観光客を増やしたいと思っているところは、得てして都銀よりも地銀の方が多いところだからだ。
それに、夜間や休日における他行ATMの利用制限も解除すべきだろう。
日刊SPAの記事、「マジで役立った長期旅行の必需品-世界遺産513か所を巡った夫婦に聞く」の中で「私たち夫婦(世界遺産イェーイ!の著者)は約4年をかけて77か国を巡る旅をしたのですが、その際に重宝したのがWi-Fi接続端末とお金をおろすカードです。」という一節があるが、外国人にとって両方とも使いづらいのが日本なのだ。
***************************************
3メガ銀、訪日外国人も使えるATM設置へ (2013.12.12 産経新聞)観光庁と日本政府観光局は11日、三井住友銀行、みずほ銀行、三菱東京UFJ銀行の3メガバンクが、海外発行のクレジットカードを使って日本円を現金で引き出せる現金自動預払機(ATM)の設置に取り組むと発表した。
2020年の東京五輪の開催を視野に、訪日外国人客が日本で買い物や旅行をしやすい環境を整えるのが狙い。
三井住友銀は平成27年度中をめどに、海外カードで現金の引き出しなどができるようATMのプログラム開発などの準備作業を進める。三菱東京UFJ銀とみずほ銀は時期や設置台数などは未定としているが、海外カードへの対応に協力する。
政府は6月、海外カードで現金を引き出せるATMの設置を促進する方針を打ち出した。(観光立国実現に向けたアクション・プログラム:PDFファイルのP11)これを受けて、観光庁と政府観光局が全国銀行協会を通じて協力を要請していた。
観光庁によると、ゆうちょ銀行やセブン銀行ではすでにATMで現金を引き出せる。ただ、訪日外国人の間では「外国のクレジットカードで現金引き出しができるATMが少ない」との不満の声があったという。
3メガバンクが加われば、利便性が向上しそうだ。***************************************
コメント
為になり、楽しい内容でした、ありがとうございます,カルロスさん、今日はスマートフォンからです。2回笑ってしまい、元気もらいました。
コメントありがとうございます。楽しんでいただけて何よりです