フロンティア市場(Frontier Markets)へ投資するETF

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投資のイメージ

ETF(上場投信=Exchange Traded Fund)の検索・分析サイトであるIndex Universe.comの中にThe Next Emerging Markets(次なる新興市場)というレポートがあった。

この中に書かれているMSCI Frontier Markets Indicesの対象国は全部で31カ国あるが、その時価総額(market cap)の6割近くを中東地域で占めている。

ところで、このフロンティア・マーケットに投資するETFについて調べたところ、2012年9月13日に米国市場に上場されたiShares MSCI Frontier 100 Index (FM)というのがあり、投資銘柄のほとんどをクウェート(Kuwait)、カタール(Qatar)、アラブ首長国連邦(UAE)、そしてナイジェリア(Nigeria)の4カ国で占めている。

このETFのことについては、「カン・チュンドのインデックス投資のゴマはこう開け!」や、「吊られた男の投資ブログ」でも書かれているが、フロンティア・マーケットに属する国々は、人口増加、GDPに比べて低い負債比率、豊富な天然資源が、将来的な経済成長の後押しをする(For frontier markets, population growth, low debtrelative to GDP, and an abundance of natural resources all set the stage forvigorous economic growth.)と書かれた有望な地域であるが、多くの主要なフロンティア・マーケット市場の構成銘柄は150から200銘柄に限られる(The universe of constituents held in most major frontier indexes is also limited to around 150 to 200 securities.)ほど小規模なため、一部の国に投資が集中するのはやむを得ないのだろう。

今後、もっと幅広い地域に投資がされるようになれば面白いと思う。

また、iShares MSCI Frontier 100 Index (FM)の投資セクターのほとんどは金融と電気通信業界に限られ、エネルギーセクターが思ったほど多くないのは、中東地域のエネルギー産業の多くが国営だからという理由だ。(This surprisingly low weight inthe energy sector in frontier markets is attributable to the fact that theenergy industry in the Middle East is owned and operated by the governments.)

結果的に、このETFはどちらかというと中東金融ファンドといった色彩が濃いのが気になるが、同じ地域に集中投資するなら、SPDR S&P Emerging Middle East & Africa (GAF)と組み合わせて買うといいかもしれない。

これらのETFは、日本の証券会社でも買えるところがあるが、いずれにしろ、この地域の投資こそ中長期的な目で見るといいだろう。
もっとも途中で襲ってくる熊(世界的な経済危機)の出没には要注意だ。

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