毎月高配当の米国株(High Yield Monthly Dividend Stocks)

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ニューヨーク証券取引所

去る22日に「500万円の投資で毎月10万円、年率20%の分配金で束の間の宴を楽しもう」というコラムを書いた後、より知識を深めるため、明地文男氏の「利回り18% この高分配ファンドでラクラク生活ができる」という本を取り寄せた。

これを明日から行くアメリカ・メキシコ旅行の間、飛行機で移動しているときや、ビーチにいるときにでも読んでみようと思ったからだ。

ところが、このタイプのファンドは、元本部分を取り崩して高分配を続けることが十分にあり得るため、相場環境が悪化したときの、基準価額の下落がより大きくなるリスクがあり、それを知らない(理解できない?説明されていない?)投資家との間でトラブルが続出したという。(投稿後追加:橘玲 毎月分配型投信の不都合な真実

このため、去る1月27日に金融庁が分配をし過ぎているとして法規制を検討しているとの報道がなされ、それを好意的に受け止めるブロガーも多かった。(参考:梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー 毎月分配型投信・通貨選択型投信、ついに法規制へ

これに対して、当の金融庁は「日本経済新聞報道は先走り過ぎ。」とコメントしたようだが、遅かれ早かれ高分配ファンドは証券業界の利益をあまり損なわないような形で規制されると思われる。

近い将来、この規制が現実になったとき、多くは高齢者と思われるが、ファンドを買っている投資家が冷静に行動できればいいが、彼らがパニック売りに走ったとき、多くの高分配ファンドが強制償還の憂き目に遭い、流行は終焉することになるだろう。

今のところ高分配ファンドは国内証券の収益の目玉であり、これを潰せば、日本の証券業界は本当に終わることになるだろうが、霞ヶ関の官僚のメンタリティは「庶民が成り上がることが気に入らない(Newsweek Japan 2004.3.31 PDF – 日本の景気回復を望まない人々)」というものだけに予断を許さない。

この潜在的な日本市場のリスクをヘッジするため、私は米国市場で同じようなものがないか調べてみた。

一般的に、毎月分配型のファンドは日本の、特に高齢者の年金の足し、というイメージ戦略で販売されている(従ってトラブルが多い)ため、日本独自の商品で、海外にはないだろうと思っている人が多いと思う。

ところが、引退した高齢者が望むことは国が違えど同じなのか、monthly dividend stock(又はETF)と入れて検索すると、意外にヒットする、というか思ったよりも多いことに驚く。

その中で、私も愛用している米国配当株(dividend.com)というサイトでmonthly dividend stocksを見てみると、選り取りみどりの銘柄が出てくる。

これだけあると、どれがいいのか選ぶのが大変だが、このページの銘柄コード(ticker symbol)をコピーしてエクセルに張り付け、ウェブクエリ(インターネット上のデータを定期的に自動でExcelのシートに取込む機能)を利用して株価を取り込むようにすれば、もっと使いやすくなるだろう。

余談になるが、私の経験から言うと、Excelの機能や関数は、仕事で使うよりも資産運用と絡めて勉強すると実に効率的に身に付くので、こういった機会に試してみるといいだろう。

一方、私は自分が持っているTD Ameritradeにアクセスし、Research & IdeasからScreenersで検索してみることにした。
ちなみに、このスクリーニングは口座保有者でなくともできるので試してみるといい。

まず、Stock ScreenerからCreate a Stock Screenを選択、次に、Create Screenのところで、Dividends(配当)のDividend Frequency(頻度)と、Dividend 12-Month Totals(1株当たりの年間配当)にチェックを入れ、それぞれMonthly(毎月)と、Greater than or equal toをUS$2に設定、View ** Matchesのボタンをクリックすると、結果が現れる。

それが終わったら次にETFで試してみるといいだろう。

この毎月高配当の米国株(High Yield Monthly Dividend Stocks)の戦略は、米国内の証券会社に口座がなくとも、HSBC香港や、日本国内の証券会社であれば、インターラクティブ・ブローカーズ証券でも活用できそうである。

実際に銘柄を選定するのは、ゴールデンウイークの旅行から帰ってからになるが、うまくいけば、早期退職が現実味を帯びてくる。
どうやら今年の夏は、私の人生の中でも一二を争うほど熱い季節になりそうな予感がしている。

コメント

  1. M より:

    何時も読ませて頂いております。
    ICF (iShares Cohen & Steers Realty Majors Index Fund)は如何でしょうかね?Daiwaの運用委託先と同じ会社が運用しているようです。配当は毎月ではないようですが、額はカルロスさんのcriteriaを満たしているような。

  2. カルロス より:

    コメントありがとうございます。
    米国株に関してはこれから検討しますが、Mさんのコメントも参考にしたいと思います。
    いつも読んでいただいているとのことで、重ねて御礼申し上げます。

  3. 立花 より:

    ★カンボジアのUS$建て定期預金も良さそうですね。
    5年定期で、3か月毎に利息が受け取れて、7.75%は魅力的です。
    ただし、ペイオフ制度が無いのがネックですが。
    http://diamond.jp/articles/-/18368#backnumber-info
    ★インフレが収まりつつあるベトナムの定期預金も魅力的ですね。
    やはり、長期の、5年物定期がいいですね。12%。
    ■タイに住んで、毎月、ベトナムやカンボジアへ行くのも、エアアジアで片道1時間(往復でも1万円以内)なので苦になりませんね。
    30日毎に空路で出入国すれば、タイでは滞在ビザが不要ですから。

  4. カルロス より:

    立花さん、コメントありがとうございます。
    東南アジアのフロンティアマーケットの定期預金も魅力的ですが、銀行の信用度に不安があるので、私は今のところ考えていません。
    >30日毎に空路で出入国すれば、タイでは滞在ビザが不要ですから。
    このあたりは以前変更がされて無制限ではなくなったように思いますが、調べていただいた方がいいですよ。

  5. 立花 より:

    >このあたりは以前変更がされて無制限ではなくなったように思いますが、調べていただいた方がいいですよ。
    調べるまでもなく、無制限ですよ!
    2006年に、180日間でノービザ滞在は90日まで、という馬鹿なルールができましたが、半年で撤廃されていますよ。
    現在は、単純に、空路入国は30日、陸路入国は15日となっています。
    いずれも、回数は無制限です。

  6. カルロス より:

    立花さん、失礼しました。
    情報ありがとうございました。

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