今月に入って米債務引き上げ法案が成立した(2011年8月3日-Reuters-米債務引き上げ法が成立、市場は格下げや政治的確執を懸念 Aug 3, 2011 – Reuters – Default avoided but fears on economy remain)直後に、S&Pによる米国債の格下げがあった(2011年8月6日-Reuters-S&Pが米国債を「AAプラス」に格下げ、見通しは「ネガティブ」 Aug 5, 2011 – Reuters – United States loses AAA credit rating from S&P)ことによって、週明けの8日の世界市場は連鎖的に暴落した。
個人投資家はロングポジションを中長期で保有するといった形で投資している人が多いように思うが、突発的な暴落相場が来たとき、金銭的損失(含み損)が増えることにも増して、精神的にも恐怖心が芽生えることだろう。
今はその暴落相場の戻りで小康状態を保っているが、日本、米国、欧州といった先進各国に債務危機があることに変わりはない。
このようなとき、ショートポジションを少しでも持っていると、実質的な損益はともかく、精神的な安定を保つには役に立つ。
少なくともパニックになって狼狽売りをすることを押し留める効果はあるだろう。
投資で成功する人は、こういうときに買いを行って大きな利益を上げているものだが、口で言うほど簡単ではない。
第一、パニック売りに走りたくなる状況では、目一杯ロングポジションを持っているなど、キャッシュポジションもそれほど潤沢ではないはずだ。
そこでお勧めしたいのが掛け捨てするつもりで買うショートのETF、あるいはプットワラントである。
要するに精神的な保険の意味合いで買うのだが、歴史的に見て大暴落が秋にあることから、今月の下落相場を小噴火と見ることもできる。
ショートポジションで儲けるつもりなら、今保有しているロングポジションの清算も思い切ってやらないとダメなのだが、ここでは保険のつもりなので、資金作りは塩漬け株の売却で作るといいだろう。
事実、私が7月にHSBC香港を通じて買ったハンセン指数(HSI)のプットワラントは先週の暴落相場で一気に価格が3倍になったのだから精神安定剤としては十分役に立ったと思う。(HSBC香港を通じたワラント投資の方法はこちら)
投資するショートのETFは、米国株の投資口座を持っているなら買える銘柄もいくつかあるだろう。
米系証券のインターラクティブ・ブローカーズ証券(Interactive Brokers LLC)は日本語で取引できるし、最近は日系の証券会社でも米国株を買えるところが増えているので、是非検討してみてはいかがだろうか。
もし、米国株の投資口座がなければ、日本の証券口座でそのままショートポジションを持てる上場カバードワラントが必要資金が少なくて済むのでいいと思う。
いずれにせよ最初は保険のつもりでやるのだから、当てが外れて(こういうものは外れた方がいいが)秋に暴落相場がやってこなければ、年末までに損切りすればいいだろう。
コメント
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
株とETFさん、ご訪問ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。