高いぞ!東京スカイツリー展望台の入場料

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隅田川の桜と屋形船ランチ

東京スカイツリータウンを建設する東武鉄道と、東武タワースカイツリーが、世界一の電波塔との呼び声高い東京スカイツリー展望台への入場料を発表した。
カップルで第二展望台まで行くと6千円かかるとあって、(値段も)高い!という声がブログに散見できる。

値段が高いと言えば、台北101の展望レストラン(値段を聞いただけで入っていないが)や、The Dome BangkokのSky Barを思い出すが、これらはあくまでも飲食した場合のことであって、ただ上から景色を眺めるだけなら台北101は400元(約1,200円)、The Domeは無料(ドレスコードがある)である。

ところが、東京スカイツリーの場合、子どもは小学生として、親子3人で第二展望台まで上るだけで7,400円もかかる。
これではデフレ経済下で消費控えが著しい日本人を相手にするには無謀とも言うべき価格設定だろう。

東日本大震災前なら経済発展著しいアジア諸国の観光客を見込めたが、その彼らでさえ、土産物を買ったり何か食べようという気力が萎えてしまう値段だと思う。
いずれにせよ、一度なら話のネタに最上階まで上がってみても、こうした彼らがリピーターになり得る値段ではなかろう。

ところで、今やアジア各国でLCC(Low Cost Carrier=格安航空)が就航していない国はほとんどない。
これを就航させることのメリット・デメリットはいろいろあるだろうが、メリットの一つは観光客に来てもらいさえすれば、そこで金を落としてもらえるといった戦略的なものがあるだろう。

例えば外国人観光客に人気のあるT国があり、その隣国はあまり人気がないとする。
ところがT国からわずかの値段で来ることができるなら、一度くらい足を伸ばしてみようと思う人は少なからずいるはずだ。

そうした視点がないのが日本政府であり、アジアの流れに背を向け、逡巡しているうちに観光産業がジリ貧になっている。
私は失礼ながらこの東京スカイツリーの展望台の入場料を決めたのはてっきり墨田区の役人かと思っていた。

ところが民間企業が決めたと聞いて二度驚いた。
私がこれで思い出したのは「会社ムラから生還せよ」を書いた設楽清嗣氏の言葉だ。

「日本の企業の場合、直接、自分のところのビジネスにかかわるもの以外は、知的行為を要求しないこともある。いや、そんな行為をされては、忠誠心で社員を去勢することで成り立っているムラ共同体的システムが崩壊してしまう。社員のほうも、知的行為などなくても、仕事はやれる。いや、そのほうが『会社人間』として有能に見える」と・・・

机上の採算分岐点からのみはじき出したとしか思えない、観光産業として成り立たなくなるかもしれない価格設定によって、せっかくの東京観光の目玉が台無しにならないことを切に祈りたい。

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スカイツリー5/22開業!展望台入場料は3000円 (2011.6.7 スポニチ)

世界で最も高い634メートルの自立式電波塔、東京スカイツリー(東京都墨田区)が来年5月22日に開業することが決まった。
運営会社が7日発表した。
付属の商業施設やオフィスビルも同じ日にオープンする。

入場料は、高さ350メートルの第1展望台が大人(18歳以上)2千円、中高生1500円、小学生900円、幼児(4歳以上)600円。450メートルの第2展望台は追加料金として大人千円、中高生800円、小学生500円、幼児300円が必要。
第2展望台まで行くと大人料金は3千円になる。

展望台は午前8時から午後10時まで。開業から1カ月半は混雑が予想されるため、入場を完全予約制にする。
予約は開業前に開設される専用ウェブサイトや団体予約センターで受け付ける。

スカイツリーと併設する水族館やオフィス・商業ビルを合わせ、約3万7千平方メートルを「東京スカイツリータウン」と名付けた。
飲食やファッションなど310のテナントが出店する。

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