意味のない自粛は日本の悪弊だ

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耳を塞ぐ女性

最近は当コラムに書くようなネタがないな~と思いながらネットサーフィンしていたらこんな記事があった。

はっきり言おう。
これを決めたJR西日本の幹部、あるいはこういうことを要求した奴(女)はクズだ。

日本では何か事件があると、その関係者が主催するイベントや行事を「自粛」するのが、さもケジメのような意味で捉えられ、あるいは一部のバカがそういうことを喚きたてる傾向があるが、そのような行事を楽しみにしていた人の思いをどうするのか、という視点がいつも欠けていることに憤りを覚える。

代表的なのはミスコンテストだ。

特に自治体が関係するんなんていうと、金切り声をあげて反対する勢力があり、そのおかげでこの手のイベントは激減した。
特筆すべき観光資源のない自治体にとって、こういうイベントはメディアにPRできる唯一の舞台かもしれないのだ。

安易な二番煎じ、あるいはマンネリ化したイベントは金の無駄というのも事実だが、とにかく人に(それがメディア関係者だけでも)来てもらい、注目してもらうことが第一と思って頭をひねっている関係者も多いのだ。

もはや国家、地方自治体、あるいは企業を問わず、日本中がアイデアを競い合わなければならないのだ。
カジノだろうがストリップだろうが、外国からも観光客を呼ぶためには、奇麗事を言っていられる時代は終わったのだ。

確かに鉄道事故や組織の不祥事は重い出来事である。
しかし、必要なのはきちっとした後始末であって、ほとんどこじつけのような行事の自粛はそのために準備してきたスタッフの労力と金の無駄と知るべきだ。

日本ではあまりにもこういうバカげたことが多すぎる。
それも組織のトップが基本的なことを忘れているからだ。

このことについて西成のある串カツ屋のオヤジは明快に言い切る。
「利益をもたらす者だけがお客様だ!」
そういった意味では、商売のジャマをする奴は客ではないのだ。

JR西、今夏の「SL北びわこ号」は中止…事故で自粛
(2005.6.28 夕刊フジ)

JR西日本は27日、尼崎脱線事故を受けたイベント自粛の一環で、滋賀県の北陸線を走る蒸気機関車(SL)「SL北びわこ号」の今夏運転を取りやめることを明らかにした。今年8月で初運転から10周年を迎える人気列車。

「SLを観光の目玉に」という地元自治体の要請で、1995年から夏休みや連休などの行楽シーズンに運転してきた。

「ポニー」の愛称で親しまれる1939年製造の機関車「C56」が客車をけん引し、琵琶湖に近い米原-木ノ本間の22.4キロを往復する。車窓から湖畔の景色を眺める観光客や、SL好きの中高年層や鉄道ファンらを楽しませており、昨年度は16日間走って計約1万1500人が乗った。

ことしの秋、冬に運転するかは未定。

一方、「貴婦人」の愛称を持つ「C57」が山口線の新山口-津和野(島根県)間を走る「SLやまぐち号」は、事故後も通常通り運転している。
JR西日本は「運行計画が既に組まれているため」と説明している。

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