「テロに屈することなく復興支援に積極的に取り組む」とはいうが

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イタリア語の新聞

イラクで日本人外交官が殺害されたというニュースがCNN JAPANに載っていた。

英米へのテロが頻発する中で両国を戦争前に強く支持したスペインですら一時撤退している中で、防弾仕様の車もなく自衛のための武装もしていない人間を戦場に置き去りにしていればこうなるのは時間の問題だった。


「政治的に不安的な国に住む日本人の間では万が一の時は日本大使館には行くな!」というのが公然と言われてくらい政府のバックアップはお粗末のようだ。

情報収集体制はむろん、武器1つない大使館に駆け込んでも、日本大使館の館員自身が外国公館に救援を求めるありさまだというからだ。

首相や外相の威勢のいいのは結構だが、自衛隊を派遣するならするで、個々の隊員の安全には万全の体制を敷いてもらいたいものだ。
小銃1丁携行するか2丁にするかなんて馬鹿げた議論を最近までしていた国会議員や政府高官の名誉欲の犠牲になるために彼らが存在するのではない。

ちなみに、現行法規の上では、たとえ自衛隊員を海外に派遣しても憲法上、自国の在外公館の警備すらできないし、大使館員は全員丸腰、警備員の持っているのは警棒だけというありさまだ。

これで戦場の復興支援にどうやって取り組むのだ。
他国では武装した治安要員が常駐するし、駐在武官として軍人が派遣される場合も多い。

日本は非武装だから武装した人間を相手にすれば両手を挙げて降参するしかない。
「テロに屈しない」と口では誰でも言えるが、前線部隊は家族が日本で手を合わせて無事を祈る一介の公務員なのだ。

イスラエルのように「わが国の治安要員は、必要なら武力をもって、国民と自分自身の生命を守るよう指示されている」と言ってもらいたいものだ。

まあ、わが国の社会民主党の福島瑞穂党首のように警官が拳銃を持つなとまで「朝まで生テレビ」という番組で公言するような国では無理だな!

彼女曰く、その警官が犯罪者に殺されてもそれは職業上、仕方ないのだそうだ。
たぶん彼女ならず日本には彼女の意見に同調する者も数多いと私は確信している。
もはや呆れて物が言えないとはこのことだ。

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日本人外交官2人殺害、イラク北部 (2003.11.30 CNN JAPAN )

バグダッド(CNN) イラク北部のティクリート付近で29日午後5時(日本時間午後11時)、バグダッドの日本大使館所有の乗用車が何者かに襲撃され、乗っていた奥克彦・在英大使館参事官(45)と、井ノ上正盛・在イラク大使館3等書記官(30)の2人が銃撃され、殺害された。

レバノン人の運転手も意識不明の重体。3月のイラク戦争開始以降、イラク国内で日本人が死亡したのは初めてで、日本政府が目差す自衛隊や文民要員のイラク派遣に打撃を与えるのは必至の情勢。

外務省は30日未明、小泉純一郎首相の指示を受けて緊急対策本部を設置した。川口順子外相は30日午後、田中和徳大臣政務官を現地へ出発させる。

川口外相は30日午前9時過ぎ、外務省で記者会見し、米英の暫定占領当局(CPA=Coalition Provisional Authority)から、殺害された2人の身元を確認したという連絡があったと発表。

自衛隊派遣への影響について聞かれ、「テロに屈することなく復興支援に積極的に取り組むという我が国の基本方針が揺らぐことはない」と答えた。

また、バグダッドの日本大使館を閉鎖したり人員を縮小したりするつもりはないと述べた。
襲撃については、日本の外交官と認識していたかは不明で、外相は「テロかどうかは分からない」と語った。

これに先立ち、外務省の北島信一官房長と堂道秀明中東アフリカ局長が午前6時過ぎから緊急記者会見を開き、状況を説明。日本時間の30日午前0時40分ごろ、CPAからバグダッドの日本大使館に通報があったという。

ティクリートは、バグダッドの北約150キロで、フセイン元大統領の出身地。
住民は元大統領への忠誠心が強いとされ、米軍などへの襲撃が続発している。
今回の事件は、ティクリートの南10~15キロで起きたという。

英文記事:CNN on Nov. 29, 2003 – Spanish agents, Japanese diplomats killed in Iraq

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スペイン、イラクから外交官など一時引き揚げ (2003.11.4 日経新聞)

スペインのアスナール首相は4日の記者会見で、テロが続発するイラクの首都バグダッドから復興協力に当たる外交官や専門家の大半を引き揚げさせたことを認めた。

首相は「現地情勢を評価するのが目的だ」と述べ撤退が一時的な措置であることを強調したが、イラク戦争を巡り米国寄りの立場をとったスペインの動きが復興支援に影響を及ぼす可能性もある。

スペインの通信社によると、同国のパラシオ外相はベルリンで「現地は非常に厳しい状況にあり、当面は首都バグダッドから要員を引き揚げる」と語った。

ただバグダッドのスペイン大使館には4人の要員がなお残るとしている。
首相は会見で「スペインは今後もイラク復興に参加できることを望む」と強調した。

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「朝まで生テレビ」での福島瑞穂の迷発言

福島: 「警察官の拳銃使用は絶対反対。犯罪者と言えども人権はある訳ですしぃ~、犯人には傷一つ付けてはいけない。
たとえ凶器を持った凶悪犯と言えども警察官は丸腰で逮捕に向かうべき」

田原 :「そんな事して、警察官が殺されたら?」

福島 :「それは警察官の職務ですしぃ~~」
(「ええっ~」と言う驚きの声が怒濤のようにスタジオ中に響き渡る)
その声にまずいと思ったか福島が続ける。

福島 :「それに犯人がそんなに抵抗するんだったら無理して逮捕する必要は無いと思うんですよぉ~、逃がしても良い訳ですしぃ~」
田原 :「じゃっ、逃がした犯人が別の所でまた人を殺したら?」
福島 :「それはそれで別の問題ですしぃ~」

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