100万円の元手で老後資金2千万円問題は解決できるか

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日経Wアカデミー お金の学校 勝つための投資術編

2019年6月に世間を騒がせた「老後2000万円報告書」、この問題の要旨は、平均的な高齢夫婦無職世帯では、老後の生活資金として、公的年金収入だけでは毎月5万円程度不足するということだった。

さて、この不足額を埋めるのに何か妙案はないのだろうか、投資に活路を見出せないだろうか、私はある方法を試しにやってみることにした。

銘柄探しが困難なのが、日本人が株式投資をしない理由の一つか

今から1年ほど前、私は「日経Wアカデミー お金の学校 勝つための投資術編」という株式投資セミナーに参加していた。

講師は、財産ネット企業調査部長の藤本誠之氏小次郎講師、そして、個人投資家の夕凪氏の3名だった。
いずれも素晴らしい理論の持ち主で、いろいろ勉強になったのだが、結局のところは、どの銘柄に投資すればいいのか探し出すのが大変だということは変わらなかった。

何を今さらと言われるだろうが、日本人のほとんどが株式投資をしない一つの理由は、銘柄探しが困難だというところにあるのではないかと思う。
巷のアンケートで、投資をやらない理由で上位を占める「投資に関する知識がないから」というものの中には、何を買っていいのかわからないというのも入っているに違いないからだ。

それではアメリカ人はどの銘柄に投資すれば良いかわかるのかと言うと、最も大きな差は、日本株は誰もが知っているような大企業に投資すると、キャピタルゲインは期待したほど得られないが、米国株は、誰もが知っている大企業に投資しても、大きなキャピタルゲインが得られる期待があることだろう。

去る10月6日、投資家の上野由洋(ゆきひろ)氏が公式LINEでこう言っていた。

過去10年の米国株と日本株の年間平均リターンの比較で言うと、

大型株 米国:13%、日本:5.4%
中小型株 米国:14%、日本:7.2%
マイクロ 米国:13.2%、日本:13%

マイクロとは、時価総額が数十億円から数百億円の小さな会社のこと、日本株で大きなリターンを得たいなら小型株へ投資すること。

週55分で、毎週5万円儲ける株

 

私が1年前のセミナーでもらった本に「週55分で、毎週5万円儲ける株」というものがある。
著者の藤本誠之氏が言うには、

  • 投資候補は10銘柄程度に絞り、予算に応じて1~5銘柄程度をイメージトレード(FXトレーダーの鳥居万友美さんの言うシャドトレ)する。
  • チャートのチェックは日足のみで、25日移動平均線(MA=Moving Average)と75日移動平均線を見る。
  • 日経平均株価が上昇基調なのか、そうでないか日足を見てチェックする。
  • グランビルの法則を使って、トレンドラインを確認する。
  • 実際の取引は、月曜日に発注、木曜日に利益確定を基本とし、買値の10%程度のところに損切ラインを設定して、火・水は放置する。

彼は、投資スタンスとして、現物取引と信用取引の併用を勧め、投資資金は最低50万円と言っており、信用取引枠を目一杯使うのはリスクが高いので、基本的に委託保証金の2倍の信用取引枠(100万円)を使って、投資しようと勧めている。

従って、仮に100万円相当の株式を保有した場合、週に5%以上の利益が得られれば、理論上は毎週5万円儲けることができるわけだ。

ところが、ここでもネックになるのは、銘柄探しだ。
もちろん、彼の著書の中には、銘柄の探し方のヒントが書かれているが、基本的にセミナーを聞いたり、株の投資本を読んで銘柄選び(スクリーニング)ができるなら誰も苦労しないのだ。

まして、ある特定の銘柄が、日経新聞やマネー雑誌などに掲載されたときには天井(高値圏)だと言われると、それでは何を買えばいいのかと言いたくなるだろう。

川合トレーダーのデイトレード用銘柄探しのコツ

去る7月末、私はある投資情報のメールに目が留まった。
投資情報のメールは、たいてい誇大広告と思われるような情報ばかりなので、見もせずに捨てているのだが、これだけはなぜか不思議と読む気になったのだ。

それは、川合一啓トレーダートリプルメソッド投資というものだった。
最初は「日利1.5%」という見出しを見て、おおお、この人もかと思った。
日利とか月利という言葉は、2017年から脈々と続いている詐欺まがい投資のキャッチフレーズの一つだからだ。

ところが、動画を見ているうちに、誰もが検証できる日本株のデイトレードで、あからさまな詐欺を働くことはないだろうと思った。

しかも、彼の実践しているデイトレードの候補銘柄の探し方は「動画の第2話」に掲載されているし、それで実際に投資(イメージトレードでも可)すれば、彼の言っていることが真実かどうかわかるからだ。

  1. 東証一部の銘柄
  2. 前日の値動きが最低3%以上
  3. 前日の出来高が100万株以上

実際のスクリーニングは、エクセルファイルに、大引け後(トレードの前日)のヤフーファイナンス(2022年4月1日からは株探の株価注意報)の値上がり率上位200銘柄を貼り付け、そこから出来高が100万株未満の銘柄を切り、さらに、予算に応じて株価で絞り込めば、自分のデイトレードの候補銘柄となる。

株価に関しての川合氏の推奨は、値動きの軽さと、買いやすい銘柄という意味で、400円(100株で4万円)以上5000円(100株で50万円)程度までとしているようだ。
これで、投資候補は20~30銘柄になり、さらに日足と週足をチェックして絞り込む。

ちなみに、私は彼のデイトレードの手法を1か月間イメージトレード(FXトレーダーの鳥居万友美さんの言うシャドトレ)して、今では少しずつ実践に移している。

スーパー相場の女神の検証結果

私は10月17日の「スーパー相場の女神、櫻井英明&田丸好江コラボ株式投資セミナー」を掲載した後で、スーパー相場の女神の検証をするために、10月の第3週(15日から18日)に買転換した銘柄と、売転換した銘柄の18日の終値をエクセルファイルに貼り付け、Kabu Begin!のExcel株価取得を使って、25日の終値との比較をしてみた。

わずか1週間(5営業日)の検証でしかないが、その結果から言えることは、

  • 10月第4週(21日から25日)は、日経平均株価が連日年初来高値を更新したので、第3週の売転換銘柄は、反転上昇したものが多かった。
    従って、今とは逆に、日経平均株価が下落基調になれば、買転換銘柄を長持ちしても儲からないことが多いと言える。
  • 1週間で5%以上の上げ幅を記録した銘柄は、価格帯が中段圏の銘柄で、株価が1000円台から2000円台かつ、期中の出来高が概ね100万株を超えるものが多かった。
    この結果は、私の2か月に渡る検証によれば、前述の川合トレーダーが教えているデイトレードで勝てた(寄り付きの成行買い、0.5%の上昇で利確)銘柄にも通じるものがある。

そして、10月17日のコラムで私が注目株と言った二つの銘柄は、いずれも上述のデイトレードスクリーニングで頻出したものだった。

会社名 銘柄コード 買転換日 買転換日の終値 10/25の終値 上昇率
SUMCO 3436 2019/8/30 1,317 1,820 38.2%
太陽誘電 6976 2019/9/5 2,199 2,910 32.3%

この間の日本市場の環境が良かったこともあるが、2か月で3割の利益は素晴らしいと思う。
私がこれらの銘柄に注目した出したのは10月になってからなのだが、デイトレードでやっていても、値動きの良さはなかなかのものだった。

とりあえず、2019年10月25日から11月24日までの1か月間、スーパー相場の女神の無料体験利用ができるので、興味がある方は申し込んでみるといい。
Kabu Begin!のExcel株価取得を併用すれば、1週間後、1か月後の検証も容易にできるだろう。

ヤフーファイナンスのスクリーニングは米国株に応用できるか

今まで私は、日本株投資のことについて触れてきたが、ヤフーファイナンスは英語版もある。

トップページから、最も値動きがあった銘柄(Most Active Stocks Today)というのがあり、フィルタ設定(Applied Filters for Stocks screener)は、初期設定で、中大型株(Mid Cap, Large Cap, Mega Cap)で出来高(Volume)が500万株以上になっている。

これを使って、米国株も同じように銘柄選定ができるだろうか。
株価の下限値をどうするか決めていないが、上位100銘柄程度を選べば、自ずとわかってくるだろう。

ただ、米国株は長期投資に適したものなので、デイトレードをする必要は全くないのだが、思わぬ銘柄の発掘には、役立つのではないだろうか。
私は日本株である程度の検証ができ、実践に移すことができたら米国株にもトライしようかと思っている。

もっとも、私の場合はファーストレード証券(Firstrade)を使っているから、このような選択肢が出るのだが、米国株口座(日本の証券会社であっても)をお持ちでない方は、iDeCo(個人型確定拠出年金)などを使って米国株型の投資信託を買えばいいかと思う。(2018年7月28日-iDeCo(個人型確定拠出年金)やるなら米国株型一択か

まとめ

今日のコラムでは、日本株の短期トレードに適した銘柄のスクリーニング方法をご紹介した。

結局のところ、日本市場が上昇基調にあるときなら

  • 1週間程度の幅で、ヤフーファイナンスの値上がり上位200位までに頻出している
  • 日足が上昇基調で、週足で上昇余地がある
  • 出来高が概ね100万株以上
  • 株価が概ね1000円台(下限は800円台まで可)から3000円台まで

これらの条件に当てはまる銘柄に、100万円の資金(50万円の資金と50万円の信用取引枠でも可)が投下できれば、1週間で5万円程度儲けることは十分に可能ではないだろうか。

私もこれから年末にかけては試行錯誤の毎日だ。
是非とも来年初頭には良いニュースをお知らせできればと思っている。

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