文鎮と化したiPhone 3GS

この記事は約5分で読めます。

MBK Center Bangkok

先月のタイ旅行MBKのモバイルコーナーに寄ったとき、ある売り場のお姉さんが流暢な英語で「格安なiPhoneがあるから買わない?」と声をかけてきた。

今までiPhoneに、というかモバイル端末自体にそれほど興味がなかった私は、時代の流れに数年遅れ(笑)でそういったものを買ってみようかと思って話を聞いてみた。

彼女が買わないかと言ってきたのはiPhone 3GSの中古品、価格は6,900バーツ(約19,000円)だった。
もちろん日本で売っているものと違ってSIMロックがかかっていない(unlock)ので、それも魅力の一つだった。

それが高いかのか安いのかという予備知識もなかった私だが、オフィシャルショップで高価な最新版を買う前に使い勝手を吟味するにはちょうどいいかと思って買うことにした。

それに、ブログつながりのとんびさんを始め、いろいろな人がiPhoneを駆使して海外旅行を楽しんでいるという記事をさかんにアップしていることもお試しの動機になっていた。

バンコクのショップの人はタイのAISの3G SIM(有効期限:2013年5月)をプレゼントに付けてくれたが、結局バンコクではiPhoneを一度も使わずに帰国した。

帰国後、Wi-Fiに接続していろいろ試してみると、なるほどこれは便利だという機能がいくつかある。
特にSafariというブラウザーはパソコン並みなので旅行情報の検索くらいならこれで十分だろうと思えた。

もちろん、旅先に持参するようになったミニノートの方が画面が大きいし、旅行記の下書きをするにも便利なのだが、旅行に持っていく電子機器は軽いに越したことはない。

特に旅行期間が1週間以上ないときはパソコンは荷物になるのでiPhoneの方がいいと思った。
唯一の不満はFacebookのトップページに接続すると、画面が開ききった途端にブラウザー自体も閉じてしまうことで、いったいどういう障害なのかと思っていた。

最近になって、旅行先でアクセスしたフェイスブックの近況アップデートからミニオフにつながるケースが出てきたので、重要なコミュニケーションツールの一つが使えないとは痛い、と思ったのが悪運の始まりだった。

パソコンショップの修理コーナーのスタッフに相談すると、そんな事例は聞いたことがない、iOSをアップデートし、Facebookのモバイル版の最新バージョンをインストールすれば解決するのではないか、と言われ、その通りにした。

バンコクで買ったiPhoneのiOSのバージョンは4.0.1、iTunesに繋ぐと、iOS4.1へのアップデートが始まった。

これではFacebookアプリの最新版のアップデート要件のiOS4.2以上を満たさない。
引き続き、最新バージョンとしてiOS6.0.1があるので、バージョンアップしますか、というのが出て、当然のごとく「はい」を選択した。

ここが悪夢の文鎮化の始まりだった。

iPhoneの液晶には

「アクティベーションサーバが一時的に利用できないため、この iPhone をアクティベートできませんでした。 iPhoneを iTunesに接続してアクティベートしてみるか、数分後にやり直してください。この問題が解決しない場合は、Appleのサポートに問い合わせてください。: apple.com/jp/support」というメッセージ、iTunesの画面は「アクティベーションを行おうとしているiPhoneにはSIMカードがインストールされていません。取り外してiPhoneにSIMカードを挿入してください。」

のメッセージが出た。

このiPhoneのメッセージは数分どころか、何時間たっても変わることはなかった。

翌日になって、私がネット上の情報を検索してみると、リカバリーのやり方が書かれており、それに一縷の望みを託した。

  1. iPhoneをUSBケーブルでパソコンに接続する。
  2. ホームボタンとスリープボタンを同時に長押しする。電源が切れたらスリープボタンのみを離す。
  3. ホームボタンを押したまま、iTunesが立ち上がるのを待つ。
  4. 「iTunes がリカバリーモードのiPhoneを見つけました。iTunesでご利用になる前に、このiPhoneを復元する必要があります。」と出たらOKを選択する。

これで復元はできるかに思えた。

しかし、リカバリーしたのはiOS4.1のアップデート完了時点ではなく、iOS6.0.1のアップデート完了時点のものだったため、無情な液晶表示が私の目の前に出続けた。

そこで、私は挿入されているSIMがタイのものだからいけないのかと思い、日本通信 bモバイルSIM U300 1ヶ月(30日)使い放題パッケージ BM-U300-1MSを取り寄せることにした。

しかし、こんなことで解決できる問題なのだろうか。

このことについて、ネット上にあったiPhone修理という広告を打っている業者の一つを訪問して確認したところ、「SIMの問題でなく、プログラムの問題かもしれないですね。」とのことだった。

今、ネット上ではiOS5.1.1まではアクティベートしないでiPhoneを使う方法が検索でヒットする。
おそらく、iOS6.0.1もそうなるのは時間の問題だろう。

もちろん公式のツールでないが、今や文鎮と化したiPhoneを復元させるのはそれしか方法がなさそうだ。
先ほどのiPhone修理業者の若者は、「またバンコクに行けば何とかなるんじゃないっすか?」と笑いながら言った。

今のところバンコクに行く予定はないので、モバイルに詳しい友人におもちゃとして貸そうかと思っている。
幸いにも大した情報は入れていないし、今のまま私の手元に置いておいてもゴミになるだけだからだ。

結果的にどうにもならなかったら大きな授業料を払ったと思って、今度は香港などにある正規のショップで最新版のiPhoneを仕入れようと思う。

コメント

  1. SMR より:

    ネットをググると、古いバージョンの復元データが転がってます。iTuneを使って、その復元データを元に、デバージョンする方法が一般的です。
    とは言え、3GSは、今時のアプリを使うには、動作が遅過ぎて使い物にならないと思いますが。

  2. カルロス より:

    SMRさん、情報ありがとうございます。
    とりあえず、できるものから試してみたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました