中国株投資の秘訣

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上海・外灘

私は昨年末に開いたばかりのHSBC香港の有効活用のため、中国株投資のセミナーへ行ってきた。

主催は日本の投資顧問会社であるが、ユナイテッドワールド証券(エイト証券)という沖縄県名護市にある香港系の証券会社だ。
なぜ名護市かというと、そこが2002年4月から「国際情報通信・金融特区」に指定され、情報通信関連業や金融業を営んでいる会社は税の優遇を受けることができることからそうなったという。

昨日の講演者でもありユナイテッドワールドインベストメントジャパンの取締役でもある戸松信博氏曰く、未来のソニー・ホンダを買おうという趣旨にもあるように中国株というのが中長期投資に一番適したものであるという。

中国株の投資を考えた場合、香港市場に上場されているH株とレッドチップの中で、インフラ関連(電力・道路・エネルギー・鉄鋼など)株を薦めている。
いわゆる先進国市場では人気のあるITやバイオ、ニューテクノロジーは中国の場合は、遊びの範囲に留めるべきとも言っている。

これは中国が将来の国家建設・近代化に向けてインフラ整備がこれからの主要政策となるというのと、先進テクノロジーの分野はやはり先進国の企業を買うべきというのが彼の主張であった。

私たちの頭ではインフラ関連というと、お荷物ゾンビの日系ゼネコン株や電力のような配当狙いの株を思い浮かべるが、冷静に考えれば日本のゼネコン株も昔、少なくともバブル時代は買いだったかもしれないのだから、それを中国に当てはめればいいだけなのかもしれない。

人民元の切り上げが中国株に及ぼす影響について彼は一時的な下落はあるものの、中期的には上昇すると見ている。理由はニクソンショックからバブル期にかけて円がUSドルに対して高くなっても日本株は右肩上がりで上昇したからだという。つまり歴史が証明していると・・・

要は、外国人投資家が外国株に投資する理由は、その国の企業の成長性はもとより、為替差益も得て一粒で二度美味しい思いをしたいと願うからだ。
そう考えると中国株への投資妙味は十分にあるかとも思う。

奇しくも同日に、ある投資サイトでは「中国がブルでアメリカがベアなら、中国人民元の値上がりは近いのではないでしょうか。専門家連中は2006年が、元の開放、市場統合の年になるのではと言ってますが、もう少し早まるかもしれません。中国株を大きく売るのはそのチョイ前アタリかも。」という投稿を載せられていた。

どちらが正しいかはそのときになってみないとわからないが、短期売買なら売り、中長期ならホールドということでいいのではないだろうか。

また、一般的な年周期の相場について、中国の旧正月前は下落、2月から上昇を始め、6月の配当落ちを契機に下落、8・9月は買い場、秋から上昇というのが通り相場だったらしいが、昨年は違ったという。

理由は日系証券会社のファンド設定と、ウォーレン・バフェット(Warren E. Buffett)がペトロ・チャイナ(PetroChina/0857/PTR)を買ったことから欧米系の投資家が中国株に注目したからだという。

ちなみにB株の相場がパッとしないのは、政府規制が強くて国際資金が流入しないからという。
2001年2月に暴騰したのは中国人しか売買できないA株と外国人しか買えなかったB株の価格差が、B株に中国人の参入を認めたことで縮まったことによるという。

将来、ここにも規制緩和の波が押し寄せ、あるいは市場統合がされれば、割安で放置されてるものは買いとも言えるが、相手は中国、あまり過大な期待はしない方がいいかもしれない。

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