雪で休みのローマ、交通マヒでも出勤の東京

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Tokyo's heavy snow in 20 years on February 8, 2014

ちょうど11ヶ月前、東日本大震災直後の東京電力による世紀の愚策、計画停電によって実施初日の首都圏の交通は完全にマヒ状態にあった。

しかしながら、緊急事態に対処すべき官公庁ならいざ知らず、一般企業も休みにするところは寡聞にしてなく、社員たちは通勤電車内が初詣並みの大混雑に押しつぶされそうになりながら、わずか3~4時間の業務のために、必死の思いで会社に辿り着いた。

東京ではそれが美談であり、ほとんど誰も仕事が非能率になるので休みにすべきだったのではないかとは言わなかった。

一方、先日のローマでは26年ぶりの大雪で交通がマヒ状態にあったため、観光名所はもとより、市役所や学校、郵便局などが休みになったという。(ちょうどその頃に友人のよんよんさんはローマにいたらしい)

奇しくもローマと言えばギリシャと並んで経済危機下にあるイタリアの首都、日本人は他人事のように「(イタリア人やギリシャ人は)働かないから危機になるんだ!」と掲示板などに書き込んでいるが、今や日本だって経済危機下みたいなものだろう。

事実、イタリア(国債)の次に売られるのは日本(国債)か、ということが国際社会では囁かれているからだ。

ところで、先日のアジア縦断旅行中に出会った何組かのイタリア人の家族連れは、経済危機などどこ吹く風で「休みは1ヶ月さ。きみは何週間なんだい?」と私に聞いていた。

今、私が読んでいる本は、サントリーワイン事業部の林茂氏の書いた「イタリア式 少しのお金でゆったり暮らす生き方」だが、別荘を持てる貧しい国の豊かな国民の方が、過労死する豊かな国(過去形になりつつあるが)の貧しい国民よりはるかにマシだとは思わないか。

究極のところ、経済力だけが豊かさの尺度だった日本人が、バブル崩壊によって、それを失ったことが、毎年の自殺者3万人の原因の一つではなかろうか。

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イタリア:26年ぶりに本格的な雪・・・ローマ (2012.2.4 毎日新聞)

欧州各地を襲った寒波の影響で、ローマは3日、雪に見舞われ、交通機関がまひするなど市民の生活に影響が出た。
AP通信によると、ローマで本格的な雪が降るのは1986年以来。
雪の影響で、観光名所として有名な古代ローマの遺跡フォロ・ロマーノや円形闘技場遺跡コロッセオなどが閉鎖となったほか、市役所など公的機関も業務を停止した。

関連英文記事:Colosseum closes and drivers abandon cars as snow falls on Rome for the first time in 26 YEARS

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添乗員がご紹介「ヨーロッパ旅行をしよう!」 (2012.2.3 Facebook)

ローマに27年ぶりに雪が降りました!まさかローマで20cm以上も降るなんて・・・誰が想像したでしょう!
有名な観光名所コロッセオ、フォロ・ロマーノ、パンテオンなども閉鎖。学校、郵便局、お役所も休みになってしまいました。
雪の降った翌日ぐらいは許せるものですが、その後、私が滞在した4日間は、これらが開くことはありませんでした。

観光名所も除雪作業をすれば、多くの観光客をすぐにでも迎えることができるでしょう。
しかしローマっ子は、雪が解けるまで待つのです。

街の道路は、雪の降った2日後には、通常通り機能していましたが、ローマ郊外から通勤してくる人のことを考慮してでしょうか・・・ローマ市長公認のお休みです。
何ともうらやましい価値観ですね。

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